環境にも髪にもお財布にも優しいシャンプーバー
スキンケア
2021.5.12

環境にも髪にもお財布にも優しいシャンプーバー

脱プラスチックで見直されるバーソープ

こんにちは。ライターの米沢です。

2020年7月のレジ袋有料化で、脱プラスチックを意識し始めた方も多いと思います。
今年3月には、プラスチック製品の設計から廃棄物処理まで、一連の資源循環を改善することを目指す「プラスチック新法案」が閣議決定され、脱プラスチックはさらに進むと予想されます。

そんな中で、バーソープ(固形石鹸)が見直されています。
液体せっけんでは、詰め替え用を買ってもやはり大きいプラスチックごみが出てしまいます。
一方、バーソープなら薄くて小さい袋のパッケージだけなので、プラスチック使用率はかなり削減できます。

でも、バーソープは顔や体を洗うものだから、シャンプーは液体のものを買わないといけないんじゃ…とお思いの方もいるのではないでしょうか?
そんなことはありません。髪を洗うシャンプーとしても立派に使えるんです!
今回は、バーソープの魅力やシャンプーバーとして使う方法をご紹介します。

成分がシンプルなバーソープ

シャンプーやボディソープなど、液体せっけんは水分を多く含んでいます。
そうなると、防腐剤等の添加物が必要になります。
人体にやさしい添加物も沢山ありますが、安価なシャンプーには安く合成された添加物が使われていることが多いです。
パッケージの成分表示を見ると、聞いたこともないような化学成分が山のように並んでいることが多いですよね。
肌トラブルがある方や敏感肌の方、アレルギーが心配な方は、これらのシャンプーを使うのは不安が多いですよね。

バーソープは、基本的に油脂に苛性ソーダを混ぜて作ります。
カラー剤や香料を加えて美しい色や香りを付けていることもありますが、主成分はやはり油脂とアルカリです。
昔からある製法で、化学成分のアレルギー等の心配も減ります。
私は30代の頃、頭皮に湿疹が出来たことがあるのですが、バーソープでシャンプーを始めたら湿疹が治りました。
顔につける化粧品はシンプルな成分にこだわって使っていましたが、頭皮も顔と同じなんですね。
バーソープ・Shikon(紫根)
バーソープ・Tsukimisou(月見草)

シャンプーバーとして使う時のポイント

初めてバーソープでシャンプーする時には、液体のシャンプーとは違うので、気をつけるポイントがあります。

ポイント①予洗い
まず髪と頭皮をお湯でよく洗います。
普通にシャンプーする時は髪を濡らす程度だと思いますが、バーソープの泡を行き渡らせるためには、髪の表面だけではなく、根元や頭皮の隅々までしっかりお湯が通っていることが必要です。
なので、お湯シャンプーするような感じでしっかりお湯を流してください。

ポイント②泡立て
濡らしたバーソープを手でよく泡立てて、泡で髪を洗います。
洗顔時に泡立てネットを使っている方は、それを使うのも良いです。
洗い流さないトリートメントやワックス等の整髪料をつけている方は、最初泡立たないかもしれません。
泡が整髪料等の成分と結びついている状態なので、全体的に一度洗い流し、二度洗いをすると二度目は良く泡立つと思います。

ポイント③酸のリンス
バーソープで洗うと髪がきしむことがあります。
それは髪がアルカリ性に傾き、キューティクルが開いてしまうからです。
お肌も髪も普通は弱酸性なので、酸性の成分でリンスしてもとのpHに戻します。

洗面器に髪が浸るくらいのお湯を入れ、お酢やレモン汁、後述のクエン酸リンスなどを大さじ1杯入れて混ぜます。
このお湯の中に髪を浸して全体になじませてから、しっかりお湯で洗い流します。
中和するとキューティクルが閉じるので、髪の手触りが劇的に変わるのがわかります。

この3つのポイントに気をつけていただくと、気持ちよくシャンプーできると思います。

<クエン酸リンスの作り方>

1. 材料
水 200ml
無水クエン酸 大さじ2
200mlの容量がある容器(ecoペットボトル200ml+ポンプ等)
※保存容器は事前に消毒用エタノールで消毒して乾かしておきます。

2.つくり方
水200mlを容器に入れ、じょうご等で無水クエン酸も入れて蓋をして振り混ぜます。
※防腐剤を入れないので、少量ずつ作るのがおすすめです。
※保湿剤としてグリセリン小さじ1杯をプラスしたり、お好みのエッセンシャルオイルを数滴入れたりするのもおすすめです。

シャンプーバーで髪本来の美しさを実感

シャンプーバーで洗うと、頭皮がさっぱりしてサラサラの洗いあがりになります。
ごわつきを感じる方は、もしかしたら髪が傷んでしまっているのかもしれません。
市販のシャンプー・リンス・トリートメント等には、髪をコーティングする成分が含まれている場合が多く、傷んだ髪の手触りも良くしてくれることがあります。
しかし、残念ながらそれはその場しのぎの美しさなので、実際の髪の毛は傷んだ状態かもしれません。

シャンプーバーはシンプルな成分で、頭皮を健康に保ってくれます。
健康な頭皮からは、健康な髪が生まれてきます。
少し時間がかかりますが、髪の痛みが減ってくると、シャンプーバーで洗った髪の洗いあがりがサラサラになり、髪の本来の美しさを実感できると思います。

浴室も洗面所もすっきり!掃除も簡単!

我が家の浴室にはバーソープだけが置いてあります。
クエン酸リンスは毎回持ち込んで、あがる時には持って出ます。

顔も体も髪も、バーソープだけで洗えるので、浴室はすっきり!余計な物がないので、掃除も簡単です。
グリセリンやエッセンシャルオイルを入れていないクエン酸リンスはお掃除にも使えます。
浴室掃除用のスポンジ等に少しつけて、鏡や床の水垢が気になるところを軽く擦ってからシャワーで流します。
あがる前のほんの1分程度の「ついで掃除」。これだけで鏡もキレイなまま保てます。

また、バーソープなら買い置きをストックしても全然かさばらないので、洗面所もすっきり片付きますね。

沢山の魅力があるシャンプーバー

プラスチックごみを削減できて環境への負荷が減り、シンプルな成分で頭皮や髪にも優しく、アレルギーや肌トラブルの心配が減るシャンプーバー。
さらに、無水クエン酸をプラスすれば、シャンプー・リンス・ボディソープ・洗顔料が1つで済むので、お財布にもとっても優しく、浴室も洗面所もすっきりキレイ!
沢山の魅力があるシャンプーバーを、ぜひ一度お試しください。


 


ライター:米沢けい子
アロマテラピー検定1級やアロマテラピーアドバイザーなどの資格があり、癒されながら美しく健やかに過ごせるようにアロマテラピーを日常に活用しています。犬も飼っているので口にしても安心か気をつけています。

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